日常で算数を使う


「何でこんなこと勉強しなくちゃいけないの?」という問いの答えの一つとして定番となっているものに「役に立つから」という実学としての奨励があって、
「日常生活でも数学を利用する機会はあるよ」とかいう訳だが、いかんせん実際のテスト用紙には「こんな状況ねーよ」と思わざるをえない問題ばかりが載ってあるのでもしそうしたアプローチで勉強を奨めようとするならばもう少し問題のシチュエーションを考えるべきだろう。
しかしそもそも、即物的に役に立つから勉強しろってのはどうかと思うけどね僕は*1


何故こんな話をするかというと、本日実際に算数を使う機会に巡り合ったからだ。といっても何故いままで計算しなかったのかが不思議なほど簡単な比較問題だ。
僕の家の近所の薬局に、178円のティッシュと298円のティッシュが置いてあった(同メーカーの同商品)。しかしそれぞれ、160組、200組と、一箱に入っている枚数が異なる。
これが5箱ワンセットで売られて上記の値段なので、つまり、178円で800組のティッシュと、298円で1000組のティッシュとではどちらが安いかという問題になる。
さてどっちでしょう?


160組ティッシュは178÷800で一組辺りの値段が0.2225円。
200組ティッシュは298÷1000で一組辺りの値段が0.298円。


1000組で揃えると223円と298円。
したがって、購入頻度や開封頻度の負担やロスを考えない場合、計算している人ならば200組ティッシュを買うことはないだろう。
だけど組数を考えずに値段だけ見てティッシュを買う人は結構いる気がするので、薬局は一見安い方をお得じゃないように設定した方が良いと思った。一見して安い方が本当にお得って、それじゃ200組ティッシュは誰が買うんだよ。

*1:でも、使用機会に出逢い感動するのは解る気がする