主要キャラにマスコットキャラを兼任させる際の注意点

 ジャンプの『クロガネ』。ずいぶん見てなかったけど、最近終わったらしい。一年半とは長く続いたなー。最近のジャンプはスタートダッシュにさえ成功すれば一年は持つ印象あったけど、これはスタートダッシュに成功した印象すらないんだよね。コケさえしなければ……ということか? いやでも第一印象そんなに良くなかったけどなー。


 『プリキュア5』のココ・ナッツ・ミルク・シロップみたいにマスコットキャラが他の役割(シリアス時に必要となるキャラ)も兼任していて、都度等身が低くなったり高くなったりしながら姿を変えて登場するタイプの作品なんだけど、これはマスコット時と人間状態とのギャップの違和感を埋めにくいので気を付けないと失敗する手法だと思う。
 低頭身時と高頭身時でまったくの別キャラにならないようにしないといけない。


 そこで、マスコットキャラが変身する作品を思い出せる範囲で振り返ってみる。


 『貧乏神が!』。紅葉は魂っぽい一頭身になるけど、性格まで変わるわけではないので違和感ない。
 『K』。ネコは人間状態でも幼児性が高いため違和感はない。
 『夏目友人帳』。ニャンコ先生、等身低い時はわざとおどけてる部分もあるのだろうけど、ちょっと違和感ある。
 『P4』。クマは着ぐるみ状態でも脱皮状態でも性格変わらない。
 『アザゼルさん』。ベルゼブブ、中身は一緒で変身後も前と態度が変わらない。
 『フルーツバスケット』。やっぱ変身しても性格は変わらない。
 『ワンピース』のチョッパー。変わらない。
 『プリキュア5』。前述した四人は違和感バリバリだった。特に人間時クールなナッツの妖精状態は完全に別人。しかも『スマイル〜』での「妖精はわざと語尾に特徴的な言葉を付けてる疑惑*1」がシリーズ共通のものであるとすればコイツら妖精の姿になった途端「〜ココ!」とか言ってることになって尚違和感。


 って感じかな。完全アウトな『プリ5』を除けば『夏目友人帳』のニャンコ先生はわりと違和感あって気にはなってた。変身前後で態度が変わらなければ「同じキャラだな」と安心&納得できるんだけど、態度が変わってしまう奴は同じ奴だと思いにくく、違和感が生まれるので下手にやらない方が良いんじゃないかっていう話。


 ただ『クロガネ』のさゆりの場合、変身前後の性格の不一致というより、容姿の不一致のせいで「なんだかなー」と思ってたと思う。
 どちらも人間の姿であるにもかかわらず、顔がデフォルメどころじゃなく変わるんだよね(デフォルメでは糸目、シリアスではぱっちり)。あれはすごい違和感あった。
 なので性格のみならず容姿にも気を使ってギャップが出ないようにしろってことかな。上に挙げた作品群を見ても違和感あるのなんてそうはなくて、普通にしてれば大丈夫そうなんだけど………………『プリキュア5』……。




 余談だけど、今回こういう、マスコットとそれ以外を兼任させる作品が結構あるなってことに気付いたのがちょっとした発見だった。
 まず人語を話すマスコットって異世界人である設定が多くて自然と「案内人」タイプになりがちなんだろうけど、そこにさらに主人公たちの「育成」まで担当する「賢者」の役割を持たせようとすると、同一キャラで姿変えさせてキャラ数節約という方向になりやすいのかな。マスコットのままだと威厳がないし、キャラ数増やしてごちゃごちゃさせたくないって理由で。それかマスコット欲しさにパートナーの一人を動物化するパターンか。
 一方、人語を解さず兼任もしないただのマスコットキャラだと物語自体に関われなくて空気になりやすい印象。この場合はただの動物(ペット)にならざるを得ないし、仕方ないと言えば仕方ないだろうけど、『黒子のバスケ』の犬とか、『スケットダンス』のふくろうとか……。いや、ただのマスコットがダメなんじゃなく、テコ入れで途中参加させようとすると上手くいかないことが多いのかな。
 『けいおん!!』の「トンちゃん」は頑張ってたし、『あずまんが大王』の「忠吉さん」も空気ではなかったし。

*1:みゆき達が妖精になった際、わざと語尾に変な言葉を付けてたところから。妖精になったからといって自然と語尾が変わるものではない?