赤川次郎『赤川次郎ショートショートシリーズ1 復讐専用ダイヤル』

  • 短編って話忘れがちなのでメモ。
  • 赤川次郎をなめてた。すみません。
  • ショートショートはいいねって感じになったのでもっと読みたいのだが、ショートショートの書き手って他に誰がいるんだろう。
  • 杉田比呂美さんの絵がとても良い味を出している。



ネタバレあり


代筆
相手が気に入らないのなら、気に入れるように相手を育てればいいじゃない。
しかしそんなことが出来るのならもう、相手は誰でも良さそうなものだ。


妻の味

婆さんの味噌汁


ある所に息子夫婦と舅(しゅうと)が三人で住んでいた。
一年前に他界した姑女(しゅうとめ)は、とても温和で上品な人、嫁にも優しい人であった。
が、舅の方はそれと反対に、頑固で少々意地の悪いところがあった。
かいがいしく世話をする嫁の行動に、いちいち文句をつけるのだ。
中でも味噌汁については
舅:「婆さんとは全然味が違う、なっとらん!本当に覚えが悪い嫁だ!」
と毎日嫁を怒鳴りつける始末。
ある日、とうとう頭に来た嫁は舅に出す味噌汁の椀に、こっそりと殺虫剤を振りかけた。
その味噌汁を一口すすった舅が一言。
舅:「これじゃよ!この味じゃよ!!婆さんの味噌汁は!!」

このコピペの元ネタってこれだったのか。いや、どっちが先かは判らんけど。まぁこれは面白いよね。


愛される銀座
恐竜が出る話。


桃太郎の最期
よくある昔話パロディと言えばそれまでだけど、元のストーリーは崩さず、ミステリチックな解釈でこういう話にするってのは面白かった。


まちがい電話
蕎麦を届ける話。


密室
そういやミステリ専門のショートショートってないのか? 需要なくもなさそうな気がするけど……いや、ないんだろうな。




……いや、ミステリ専門のショートショートはあったな。『六枚のとんかつ』。


卒業式
交通事故で死なせた子のじいちゃんが卒業する話。


酒のない酒場
「急にそれだけのウイスキーを一気に飲んで顔色一つ変えないはずはありません」って証拠にもならんと思うが、元から逮捕なんてする気なかったってことだよな。飲みに来ただけーみたいな。


お札くずし
こういう極端さはショートショートならネタとして受け入れやすいな。


星を見る人
フレックスタイムになったけど意固地に9時出勤しようとする人の話。
フレックスタイムって遅刻しにくいから悪くはないんだけど、でも働く時間自体は変わらないのでメチャクチャ良いって訳でもないよね。


閑中閑あり

これはちょっと面白い上に、あながちリアリティがなくもないよな。そりゃ寿命が長いとダラダラ生きちゃうよ。


復讐専用ダイヤル
ネタとしてはありがちだろうけど、相手に自分を殺させるというのはなかなか気の利いた復讐だろう。それに自分の死というコストを払い、全身全霊を賭している姿勢のは嫌いじゃない。


疑惑
「まあいいか」なのか?


流れの下に
これって村ぐるみの殺人だよなぁ。


あなたのラッキーナンバーは

コミカル。




……という感想メモを記して早一週間。完璧に忘れてる話がある。メモとして機能してない。
『疑惑』ってどんな内容だったんだ。この話だけ忘れてしまってる上にコメント読んでも何も思い出せん。読めば思い出すだろうけど、浮気の話なのか殺人の話なのすら思い出せん……。
でもそれは俺が悪いんじゃない。内容を想起させない簡潔すぎるタイトルが悪いんだ。


という訳で感想書いてなかった話の内容だけ急いでメモ。