名言の流用・改竄ネタはそんなに面白くない


かなりお手軽なので自分でもやってしまうことがあるが、アニメや漫画など、既存の作品の名言や流行語を通常の文章・会話に織り交ぜる冗談というのはそんなに面白くない。
最近だと『エルシャダイ』の「そんな○○で大丈夫か?」。○○の部分をその時々に合わせアレンジして使うのが一般的で汎用性が高い。
前に自分が言及した流行語だと、『○○○ェ……(『NARUTO』)』「それだけが私の望みです(『ひぐらしのなく頃に』)」など。汎用性が高すぎてつい使いがち。いまだに見聞きする。


多分これは思いついてしまった以上口に出して言いたいという心理で、つまらないと解りきっているおやじギャグが世に蔓延しているのと同じ構造だろうけど、
中には「これ言っとけば安心」「こういうの言っとけば笑うんだろ?」みたいに思ってんじゃないかってくらい頻発する人もいて、そんなに面白くないのにと思う。
そしてコメントやチャットのできる動画で作者や出演者のこうした発言後に流れるコメントも「ガンダムwww」「カイジwwww」などネタ元のタイトルを言うだけ。これもつまんないなーって感じる。


でもこれ、オタク界隈にありがちな同類確認コミュニケーションめいた側面もあるよなー。「俺この作品読んでる」「あっ、それ俺も読んでるww」とか、「これ知ってる?」「知ってる知ってるww」みたいな。
「俺この作品見てるよ」「俺これ好きなんだ」の意でさりげなく自己アピールできたり、同じ作品を読んでいる共有感を得られたりするところが心地良くて言ってしまうというのもあるんだろう。


そんなこんなでこうしたネタを使いたくなる気持ちは解るし、安易な流用ではないところから引っ張ってきたり気の利いたアレンジしたり必然性のある場面で使ってたりする人もいて、まったく面白くない訳でもないので会話のアクセントとして一つ二つ織り交ぜる分には悪くないと思う。


ただ、そんな安易な笑いばかり取って「俺面白い」と思ってる節のある人や、名言の流用・改竄しかしていない相手を「こいつ面白ぇwww」と言っている人、及びお手軽な笑いとしてバカの一つ覚えみたいにしつこく同じことばっかり言ってる人がいるとなんだかなーという気分になってしまうってことだ。
きっと、相手を気遣う時は「そんな○○で大丈夫か?」、何か主張したい時は「それだけが私の望みです」、何かを断る時は「だが断る」、何かを予想する時は……など用途ごとにマッピングされているのだろう。
そんな人達には、「お前何回"花京院の魂"賭ければ気が済むんだよ」と言いたい(※そんなに怒ってません)。