ワンピース『STRONG WORLD』見た


金獅子のシキがただ強いだけの下衆でひどく残念だった。"格好良い敵"を期待してたのだけど、そうではなかったよねと。他も気になる点はあったけど、さほど致命的ではない。
以下、ストーリー内で気になった点列挙。

  • ハリケーンに遭遇するだけで危うい二十年計画(ナミメインでこういう話をする以上、シキは天候を恐れてなくちゃねというストーリー上の都合だ! 仕方ない)。
  • 案外あっさり全員集合(会えないのもストレスだし作中じゃ一週間経ってるし本題そこじゃないし、寧ろ正解か)。
  • 偶然仲良くなった動物が、空も飛べて海も泳げて巨大な猛獣を一度に複数体倒せるほど強い奴だった(まぁ……仕方ないか)。
  • 「薬ならここにあるよ」とわざわざ教えてくれる敵科学者。しかも本当に本物だった(まぁ……仕方ないか)。
  • そのまま水中で溺死させれば良いものを、そうしないシキの詰めの甘さ(能力の、幅のある使い道を示したのは良い)。
  • 命懸けの人一人に周囲の木を破壊されるだけでメチャクチャにされる二十年計画(笑)。


こういうところを見ていて、2時間ってのは厳しいよなってのを再確認させられた。上手くまとめようとすると無理が出るし、凝った話はできない(といってそれ以上の時間にすると客が疲れるし、トイレにも立ちたくなろう)。
という訳で上に挙げた点のいくつかは尺の都合と言ってよさそうだ。時間の壁は厚い。


良かった点は、ナミとロビンが可愛かったとこ。
それに、珍獣どもが鎬を削り合う"つかみ"は見応えあったし、なかなか楽しい映画だった。
あーあと、『"仲間"なら迷惑かけるのを厭うな。自己犠牲の精神で満足すること自体が仲間の迷惑になる』的よく見られる話を、仲間に諭されて理解するんじゃなく、最初から解っていたというのも良かったな。


【余談】
今回ちょっとミッドポイント(時間的に半分の位置で起こすべきと言われている話の転換点、盛り上がるべきポイント)を気にしつつ見てたのだけど、『シキがイーストブルーを荒らしていた張本人で、予想以上の悪党でした』ということが判明するシーンか『ナミもう一回連れてかれました』のシーンのどちらかかな。あるいはそこ一連の下りだったのか。なるほど、ちゃんと盛り上がってる。