天 天和通りの快男児


『アカギ』や『カイジ』が多く読まれる中、あんま読まれてなさげな本作。はじまりが89年で完全なる初期作品かと思いきや02年まで続いててびっくり。
連載中既にアカギ・カイジが平行執筆されていたのか。何? どんだけ? どんだけ漫画描くのこの人。


雀力ではひろゆきにはるかに及ばないとされていた天がいつの間にか
天>>>>ひろゆき
になっているとか、
一時間の二人麻雀が単行本にして4冊分続くとか
三つの牌から選べるにしては活躍が控えめな僧我とか
どう見ても主役がアカギとかのメタギャグが効いているというのもあるが、カイジに見られる残酷さや絶望感が薄くてストレス嫌いの僕にはありがたい作品だった。
何と言ったって負けても死ぬ訳じゃない・信頼できる仲間がいる。というのが良い。しかもその仲間のうちの一人はアカギだ。


あとやっぱ『アカギ』を読んでいる身からするとアカギがでてくるだけでテンション上がるな。
ラストでアカギが死んじゃう訳だが、そこへ至る三冊が素晴らしくて、この三冊を読む為に15冊読んできたと言っても過言ではない(全18巻)。
なんかもうアカギが格好良すぎて泣きそうになる。神がかった(或いは悪魔的な)ギャンブルの強さばかりが目立つけど、優しいんだよなアカギって。
そういう人間的な魅力も大きくて、アカギの墓を建てようぜという企画が持ち上がるのも解る。解るぜ。つか墓に行きたい。